強誘電体を使用した新しい静電アクチュエーターが人工筋肉の力を 1,200 倍に高める

Jul 06, 2023

東京工業大学とENEOS株式会社の研究者らは、低駆動電圧で動作しながら、人工筋肉で使用するために技術をスケールアップする手段を提供できる高出力静電アクチュエーターを開発したと主張している。

電場を使用して物体を動かす静電アクチュエーターは、作るのが非常に簡単で、電気を加えることで力を生成する逆に帯電した 2 つの電極を備えています。 これらは人工筋肉を動かすのにも有用であることが証明されていますが、大きな欠点が 1 つあります。技術を人間のような筋肉組織にまで拡張すると、合理的な安全性を得るには高すぎる電圧でデバイスを駆動する必要があるということです。

研究者らは、従来の常誘電体媒体から強誘電体に切り替えることで、より低い電圧で利用できる力を増大させることで、この問題を解決したと主張している。 「強誘電体媒体は、静電アクチュエーターに使用する場合、通常の常誘電体媒体よりも 2 つの点で優れています」と、このプロジェクトを主導する東工大教授の西村鈴司氏は説明します。 「1つは、低電圧でも大きな分極を維持することでより大きな力を生成できること、もう1つは電圧応答がほぼ線形であるため、デバイスの制御性が良好であることです。」

研究チームは、室温で流れるネマチック液晶を使用することで、絶縁油などの従来の材料を使用した場合よりも約1,200倍高い力を電極間に発生させることができた。 3D プリントされた二重螺旋コイル電極も、この概念を理論以上に証明しました。「0.25MV m⁻¹ の電場を印加すると、デバイスは 6.3 mm [約 0.25 インチ] 収縮しました。これは約 19 ミリです」元の長さのパーセントです」と西村氏は説明します。 「目視観察により、20Vの電圧を印加すると装置が動くことが分かりました。これは、乾電池でも本アクチュエータに電力を供給できることを意味します。」

チームの研究はジャーナル「Advanced Physics Research」に掲載されており、初期のコピーはオープンアクセス条件に基づいて Wiley オンライン ライブラリで入手できます。